前回は以下。
ついに2020年になった。
- 引っ越し先の病院ではじめての妊婦検診
- ルナルナベビーに登録
- はじめての母親学級でおっぱいマッサージを知る
- 出産育児に関する本を買う
- 会社でほかの同僚にも自分の妊娠と産休時期の告知
- 保育園を探す
- 安産祈願に行く
- 胎動を感じられるようになる
- COVID-19の影響が出始める
- 続き
引っ越し先の病院ではじめての妊婦検診
新しい病院は去年ネットで頑張って探した。土地勘がないのでいきなり歩いて見て回るわけにもいかず、Googleマップで家からの距離も見ながら分娩も可能な病院を探した。妊婦検診はできるけど分娩までできる病院というのは非常に限られることがわかって内心焦ったが、家から歩いて行ける距離のところに分娩まで可能な産婦人科の病院を運よく見つけて、そこに行くことにした。ちなみに前回書いた里帰り出産できる産院は一番近くても実家から車で30分はかかるところしかなかった。車で10分程度のところは妊婦検診までしかできないところだったので、なおのこと里帰り出産をあまり選びたくなかった。
ただ新しい病院はネットでの評判が結構悪くて実際に診察を受けるまでだいぶ不安だった。特に体重管理に関して非常にうるさいことが書かれていて、受付の人はいいけど医者は最悪とコケおろしているレビューが多数ついていた。でも私たちは車を持ってないから歩いて行ける病院が一番助かる。毎回電車かバスに乗らないと行けないような場所は選ばなかった。「車ほしいな。」って話を夫ともしたが仮に今車を持ったとしてもペーパーが長いのでかえって危険だった。
受付に行くと予約したのに予約がないみたいな話をされた。「えっ、そんなことある?」と思って電話した日と予約した日とを伝えなおして何とか初診に入れたけど、いきなり不穏な出だしだった。「なるほど、人によっては『地元の産婦人科があまり信用できないから助成券が使えなくなることがわかってても違う地域の産院に通いました』って言う人がいるのは、こういうのが積もり積もってるのかもな。」と急に思いもしたが、先ほども言った通り土地勘がないのにあちこちの産院に行けない。まぁまだ診察を受けたわけじゃないからと思い直して、待合室で名前が呼ばれるのを待った。
紹介状は受付に渡したので前回受けた診察や検査結果に目を通せるはずだが、受付の人と医者の会話が若干ミスコミュニケーション気味で、いざ診察が始まると「彼女、何の検査受けたの?HIV検査とかはもう終わってる?」「紹介状にはもう終わって陰性って書いてありますね。」と話してるんだけど、いやちゃんと見てくれとしか言いようがなかった。紹介状を直接医者に確認してもらうのが早かろう、なんで受付の人が読んでまた説明してるんや、紙面は医者向けに書かれてるんやろと会話を聞きながらやきもきした。ちなみにこのときは助産師さんと受付の人の区別がついてなかった。あとから考えると紹介状を読んでいたのは助産師さんだったかもしれない。だったら紹介状を読んで陰性だったか医者に話しつつ自分でも読んでたことの説明が付く。
週数的には人によっては胎動を感じる時期に入っていた。医者から「お腹の子が動くのわかりますか?」と聞かれたが「いえ、まだ何も」と答えた。「まぁもうちょっとしたらわかるようになりますよ。」と言われて、お腹の大きさがまだ目立たないけどもうそんなところまで来てたのかと思うなどした。
年末年始ではまだ目立ってなかったお腹も服を脱いだら少し出てきてるのがわかる状態にはなっていたのでエコーではもう女の子か男の子かわかるレベルだった。医者から「今知りたいですか?」と聞かれたとき「ジェンダーとセックスは違う。社会的な性は本人が大きくなって選ぶだろうけど生物学的な性は持って生まれるものだからそれはそれでしょ。」と元々思ってたので「今見てわかるなら知りたいです。」と答えた。「最近は本人が選ぶものだから先入観持ちたくないって主張の人もいるのでね。」と言われて、まぁわからんでもないけど赤ちゃんの名前決めるときに男の子でも女の子でも使える名前探すのも大変だし、着替えさせるとき見えるしなと思った。良かれと思って伝えたら親にキレられる医者も辛そう。エコーで局部がきれいに確認できたので、どっちかはすぐわかった。
「分娩はどこを希望していますか?」と聞かれて「一応ここを希望してます。」と伝えると「えっ、じゃあもう予約しなきゃ。部屋が空いてないと違う病院に行くしかなくなりますよ。」と慌てたように言われて、その場で即分娩予約。出産予定日あたりは空いてたから無事予約はできた。また「今回初診なので母親学級は受けてないですよね?じゃあ来週にちょうどあるので母親学級の予約取ってください。うちで分娩される方には必須で受けてもらうんです。」と言われてこれも予約した。結構バタついた。
終わってみると診察内容自体に変なところはなかったので、どちらかというと受付の人しっかりしてくれって気持ちになった。前評判と逆の状態。受付の人のしゃべり方がやわらかいのは感じたので、精神的にまいってる人からするとはっきりものをいう医者の方がつらいのかもしれないと何となく気が付いた。私としては事務作業で詰まる方がよほど嫌なのだが…。
ルナルナベビーに登録
夫から「男性側から見て妊娠に関する情報を集めるのが難しい。自分の体じゃないとどう調べていいのかがわからない。」と言われた。別に私も初産ではじめから情報を持ってるわけじゃないんだけどなと内心思ったけど、情報格差がどこでどう生まれるのか自分でもよくわからなかったので、じゃあ私が見てる情報を夫も定期的に見れる状況を作ればいいかと思った。
以前から使ってたルナルナから妊娠してルナルナベビーに切り替えていた。夫にシェアするサービスは有料だったけど、夫が「俺、何も知らない!」って本当に言い出す状況の方が端的に最悪だと思ったので、さっさと登録した。
モチベーションは夫に出産に関する情報をシェアすることだったが、出産するまで便利に使っていた。TODOリストがおおよその週数ごとに出てくれるので、今何をしておくといいかがわかるのが特に助かった。
はじめての母親学級でおっぱいマッサージを知る
どんなことをするのかチラシでおおよそ教えてもらってはいたが、まだいまいち想像がついてなかった。母親学級が設定されてる時間帯と通院の時間を考えると仕事やってる場合じゃなかったので、この日も有給をとった。子宮筋腫とか調べてくれた医者は優秀な人だったんだな、私の有給に気を回してくれるような人だったしとぼんやり考えながら、指定された場所に向かうと20人くらい妊婦さんがいた。実はもうちょっと早い週数で1回目の母親学級に行かないといけないことになっていたが、引っ越してきたばかりということで私はほかの人より遅れて母親学級に出席させてもらっていた。みんな私より出産予定日が1カ月ほど後の人ばかりだったと思う。お腹も出ている人がほとんどいなかった。とはいえ私も服を着てると見た目にはまだわからない状態ではあった。
この日の一番最初は院長の挨拶から始まった。そこで体重管理を厳しく言ってる理由が改めて説明された。小さな産婦人科なので総合病院ほどの設備はなく、体重管理がガバガバすぎて難産になったとき対応しきれない可能性が出てきてしまうのが大きな理由だった。「太ってても私は出産できたわと言う妊婦さんがたくさんいるのは知ってますが、医者が太りすぎることを肯定的に言ってほかの妊婦を難産にするのは違います。」という話をしてて、レビューに書かれてた意味がわかった。かなりはっきり話す人だったので、つわりの反動で食べ過ぎても責められたくない、寄り添ってほしいと思ってる妊婦さんにはつらいお医者さんだと納得し、ネットのレビューの件は忘れることにした。言い方があるだろとレビューでは言いたかったんだろうが、逆に言うと体重管理を怠らなければ怒られたりしなさそうだなとも思ったので、普通に健康的になるように過ごすのが一番だと思った。出産時点で普段の体重から最大で+8kgが目標で、まだ母親学級時点で2kgしか増えてなくて、私の場合はむしろ体重増えなくて困るのかなと想像していた。杞憂だったが。
その後、集まった妊婦さんたちでいくつかグループを作って、今どんな情報を集めてるかシェアしたり、知っておくべきことを講師の助産師さんから聞いたりした。つわりで苦しんだ人の方が多かったが、全然平気だった人もパラパラといて、案外つわりがない人は珍しくはないのだなと思っていた。
この日一番衝撃だったのはおっぱいマッサージだった。産後にスムーズに母乳が出るようにあらかじめ産前からマッサージをするというもので、妊娠初期はダメだが中期以降、医者からOKが出たら始めるものだった。説明を受けた内容は以下の記事とほぼ同じだった。
布で作ったおっぱいの模型に対して「このように揉んでください。」と助産師さんが母親学級で説明するのだが、結構乳首を引っ張ったりひねったりしていて見てるだけで痛そうだった。動画を探してみたら以下の動画の2分くらいから始まるのがまさにそれ。
内容が内容なだけに、誰かに手伝ってもらうのは嫌だと思った。「お風呂入ってるときとか、体がそれなりにあったまってる時がいいですね。ただ、やりすぎると子宮が収縮して切迫早産につながる恐れがあるので、自分で加減しながらやってください。無理は禁物です。」と注意を受けた。母乳が出るようにマッサージするのに、やりすぎたら早産につながるって難しすぎるだろ…と思いながら聞いていた。聞いた初日は加減がわからなくて、記憶にとどめる程度になった。
ママ友をこのタイミングで増やすのもいいですよって講師役の助産師さんは言ってたが、そもそも私はこういう場で知り合いを作るのが苦手だ。1カ月出産予定日が違う人ばかりなのもあって産院でばったり会うこともなさそうだし、終わったらすぐ家に帰った。
出産育児に関する本を買う
たまひよを試しに買ってみることにした。親から「私は育児本を買って読んだことがなかったんだけど、地域でやってる育児クラスみたいなの受けたら、講師の先生に『意識低い』ってえらく怒られた。そんなことしなくても普通にあんた大人になったけどね。」って聞かされてて、まぁつわりがない時点でかなりラッキーだったし妊婦によって状況だいぶ違いそうだから、本に書いてることを真に受けてもいいことなさそうなのは感じてた。とはいえ、たとえば妊娠出産に関する助成金の話とかは親や子どもの性格とは関係がないし、お金はあって困ることはないので、その辺のことも調べるために1冊くらいは買ってみようと思ったのだった。
本屋に行くと毎月出版されてるたまひよとお金周りのことについて重点的に書いてるたまひよの特集号みたいなのの2冊があった。毎月の分は1回試しに読んで今後も必要だと思ったら買うので十分そうだったが、お金周りの特集号は今買っておいて損はしなさそうだったので結局両方買った。お金に関する本は以下。
赤ちゃんができたら考えるお金の本 2020年版 (ベネッセ・ムック たまひよブックス)
- 発売日: 2019/10/11
- メディア: ムック
買ったはいいが、制度がたくさんあって読むだけで結構疲れた。しかも全部は覚えられないほど情報量が多い。ここぞというところで役に立ちそうなんだが、期限があるもの以外は逆引き辞典のように使うのがよさそうだった。出産一時金のように病院に直接支払うのか、自分の銀行口座に振り込んでもらうのか選ぶものなど事前にある程度準備が必要なものだけピックアップして、後のことは頭がいっぱいになるので、少しの間忘れて出産が近くなってきたら読み直すことにした。
月刊で出てるたまひよは冬に出産する場合の話になってしまってて、買った当時の私にすぐ刺さる内容があまりなかった。里帰り出産するかどうかの話も事前に親と話してしまったし、まだ相談してなかったら意味あったかもと言ったところ。付録でついてた妊娠中のエクササイズとか出産間近でどんな体勢をとると楽かが載ってる冊子は出産まで使った。毎月少しずつ掲載されてる情報が違うので定期購読すれば刺さる情報も出てくるかもしれないが、試し読みとしては1月分で十分だなと思って次は買わないことにした。
会社でほかの同僚にも自分の妊娠と産休時期の告知
去年のうちはまず上司らに伝えて、年が明けてからほかの同僚にも伝えることになった。引継ぎ先も同僚に伝えて、まだ時間があるとは引継ぎをじわじわと進めていった。
保育園を探す
保育園の情報を年明けから集め始めた。毎年11月ごろに認可保育園への応募があり、そこに希望する順に20件近くの保育園を書くと噂では聞いていた。住んでる地域のホームページから認可保育園の情報を閲覧することができたが、PDFの中身が個人的にイケてなくてかゆいところに手が届かない感じがした。
「保育園の情報はもう仕入れておきたいんだけど、なんか見にくいんだよな。」と夫に話してたが、いまいちピンとこなかったみたいだったので「調べてくれる?」と言って任せることにした。調べ方がわからんとは言ってたが何もしないとは一言も言ってなかったので、自分でやったらわかるやろと。「ああ、じゃあ俺がやる。」と言ってあっさりとりかかってくれた。
夫が調べてる間、私は引っ越しとかの費用の持ち出し計算がまだ済んでなかったので総額いくらくらいになったっけとかまとめてた。予算はだいたい頭にあったけど結局いくらかかったのか出すのに日があいてしまっていた。レシートとかクレカ明細とかとにらめっこしてたら、そのうち夫が「できた!」と言って、まとめたシートを見せてくれた。
PDFから保育園名、住所、電話番号、保育園種別を全部抜き出してきて、かつ
ここに記載のAPIをGoogle App Scriptで叩いて、家からの距離と駅からの距離を全部計算して出していた。いきなりの力作にビビった。「このAPI、どうやって調べたの?」って聞いたら「ん?会社で使った。」とケロッとした顔して言ってて、任せ方次第でめっちゃ刺さるやんと思った。やっぱり全部自分でやるのはやめた方がいい。別にそんなつもりなかったけど気が付くと自分が動いてる感じだったので、適宜これはやってって言うことにした。「保育園の評判なんて今わからないし、僕らは自転車も自動車もないから徒歩圏内がまず優先やろ。距離で絞って、そのあとどこがいいか選ぶ感じじゃないかな。」と夫は言って、ある程度絞られた中から各保育園のホームページとか見て回った。
だいたい自分たちによさそうな保育園候補が出たので、これでもって見学予約したいねと話した。
安産祈願に行く
本当は週数的に去年末あたりの戌の日がよかったのだが引っ越しなどいろんなイベントによるバタバタで、とてもじゃないが行けなかった。親から年末年始に「安産祈願に行く余裕がないなら、うちでお守りもらってくるから言ってね。」と言われていて、さすがに自分たちで行こうと夫に話したのだった。義両親は安産祈願に特別なこだわりはないとのことだったので、私と夫の二人でとりあえず行くことにした。引っ越してから比較的近所に安産祈願の神社があることを調べたので、予約の電話を入れて神社に向かった。
受付で腹帯などお祓いを受ける品を預けて、お祓いの時間まで待合室で待つように言われた。ちょっと早く来たせいで、はじめ誰もいなくて予約間違ったかなと思ったけどあとからどんどん人が増えてきた。結構おじいちゃんおばあちゃんと来てる人もいたので、こだわりないって言ってても呼んだらよかったかもしれんなと後で思ったりした。
時間がくるとお社に歩いて案内された。妊婦はみな謎の紙の飾りを首から垂らして、後ろから家族がついてくる感じだった。お社の中には椅子がたくさん並んでてお祓いを受ける妊婦が前の2列に座るんだが、小さい女の子がぐずってお母さんの隣に行きたいと言い出した。「ちょうど席が1個空いてるからどうぞ。」と神主さんが言って座ったらご機嫌。ほかにも小さい子はいたが、みんな静かでおりこうさんにしていた。お祓い自体は比較的手短だった。御祈祷の言葉にはわからない言葉もたくさんあったけど、他は割と普通の言葉で「おめでとうございます。」というお話をしていた。不思議なもので背中がしゃきっとした。
終わったら受付で預けた腹帯と安産祈願のお守りをもらってお社からは出た。帰りに安産祈願の絵馬を書いて、犬の銅像がある小さな丘に登ってお参りした。「あんまり信心深くないんだけども、おめでとうございますって言ってもらえる機会があった方がうれしいものなんだな。神社仏閣がなくならないのも何となくわかった。」と夫が言ってて同意した。神様が本当にいるかいないかじゃなくて、イベントがあることが大事だし、地域の人がそれなりに集まる機会があった方が助け合いする気になるわな、と思いながら帰路についた。
お家にもらった安産祈願のお守り飾ったら、ちょっとうれしくなった。
胎動を感じられるようになる
最初は気のせいかな?と思ったが、そのうち「ああ、これが赤ちゃんの動きか。」と気が付いた。安産祈願に行く直前くらいに数回あったがまだ動く回数は少なかったのもあり、胎動だという実感がなかった。だいたい20週付近でわかるらしいが、私の場合は23~24週くらいで実感がわいた。動きはじめ自体は20週だったんじゃないだろうか。気が付いてない時はご飯食べたから胃袋が動いてるのかなーとのんびり考えてた。
「お腹の赤ちゃんが動いたら、旦那さんにも触ってもらいましょう。」とルナルナベビーに書いてあったけど、動いてる瞬間に夫が触るのはまだこの時は難しくて「動いた!」とは言えるけど触るタイミングでは静かなことが多かった。「恥ずかしがり屋さんなんでしょう。」と話して、よく動いてるときに声をかけることにした。「お腹触るのが嫌な旦那っているのかな。」と夫が急に言ったので、「まぁ嫁のお腹にいるのが赤ちゃんとわかってても、動物とかが苦手な人だと動いてるの自体気持ち悪いって思っちゃう人はいるんじゃないかな。」と答えた。「動物苦手な人って、自分の予測がつかない動きをするものがいるだけでビビったりするし。赤ちゃんをそういう目で見て怖いと思う人は一定数いそうだけどね。」って言ったら「なるほど!」とずいぶん納得していた。「俺が触ったときに静かなのはなんでなんだろう。『知らないおっさんがいる!』ってなるんだろうか。」と言い出して笑ってしまった。それからはお腹を触って静かなときに「今触ったのお父さんやで。」って言うようになった。
またこの頃にはだいぶお腹も出てきていた。でも服を着ると全然目立たなくて、本当に個人差大きいなと思った。もともとゆったり目の服が好きで着ているから、お腹の大きさがきれいに隠れてしまうのもある。
COVID-19の影響が出始める
年末年始の時点ではまだ中国だけの話にとどまっていたが、2月の初旬にダイアモンドプリンセスが寄港してから一気に日本国内がざわついた。そこからしばらくして国内感染者が増えてきて2月の中旬からついにリモートワークが全日OKとなった。リモートワークがどうだったかの話はすでに書いたので以下の2つの記事を参考にしてほしい。このタイミングのリモートワークは私にとってはとてもラッキーだったことは、もう一度書いておく。
リモートワーク以外に影響が出たのは保育園の見学だった。保育園にまだ電話してなかったので保育園から断られたわけではなかったが、すぐに電話してたとしても行けたかどうか今思えば微妙だ。見学日は保育園側が指定することも結構あるらしいので、電話したらすぐ行けるようなものじゃないのだ。また出産後に役所に電話して公開保育という集団で保育園を見学させてもらえる会が今年開かれるのか確認したら、やはり見送られるとのことだった。一度くらい見学に行っておきたかったけれど、夫とも相談して断念した。
マスクとトイレットペーパーと米も店頭からなくなって、トイレットペーパーを試しにAmazonで探したら驚くほど高額な値段になってて買うのを断念した。しばらくAmazonのラインナップを観察して下がったタイミングで1個補充した。それでも届く日が間に合わず一度完全にペーパーが切れてしまったことがあって、仕方ないから近所のトイレのあるコンビニに行った。4月にはコンビニもトイレを開けてないところが増えてしまったので、これでも運がよかった。マスクは妊婦の免疫が落ちることから去年時点でそれなりに買ってた分があったので店頭から消えても困らなかったが、トイレットペーパーと米はまぁまぁ気を揉んだ。「オイルショックのような混乱が現実に訪れるなんて、人間そうそう変われないんだ。」と思うなどした。アルコール消毒液もないと報道されてたけど、家にあるハンドソープで十分だったのでそこも困らなかった。
ドイツに住んでる友人から「日本やばくない?」と他人事のようなメッセージがきたけど、しばらくしてイタリアの「パスタない」おじさんがTwitterに流れてきたりしたので「ヨーロッパこそそのうち大変になるんじゃないか?」とへらへら話してた。当時はお互いにもっと軽い気持ちだったと思うけど、まさかここまで広がるとは思ってなかった。ドイツもヨーロッパ諸国の中では比較的感染者数も死亡者数も少なめだったとはいえ一気に広がってハムスター買い*1が始まったりして、その友人からスーパーの様子を送ってもらったりした。「うちの会社もリモートが原則になったよ」と聞くまでにそんなに時間はかからなかった。今このツイート見ると割と笑えない。
twitter.comなんかすき pic.twitter.com/O7vfvTlf5A
— いぬのおとしもの (@xdogs_one) 2020年2月26日
始まったばかりのころはまだリモートワークは2週間くらいで終わるのかなとのんびり構えてたが、結局産休に入るまで続くことになった。今も勤め先のリモートワークは原則のままらしい。リモートをはじめてすぐのころ、今までリモートしたことなかった人が試しに1、2日やってみて、すぐ出社するようになったのも覚えている。まだそこまで強い政府からの要請はなく人々の警戒心も薄かったから、あくまでもリモートしてもいい、くらいの温度感だった。マスクしてない人も緊急事態宣言前後よりもっといたし、このタイミングで住宅ローン減税の初年度申請のために確定申告に出向いたりもしたけど、役場に人がたくさんいて3密って言葉がまだ使われてない時期だった。
ただ3月の3連休あたりはニュース見ながら「ああ、これはまずいことになるな。」と思ってた。2月中旬から始まったリモートワークが2週間程度で終わると考えてたわけだから、ほかの人も3連休で気持ちが緩んでいるのは見て取れた。スーパーに買い物に行くときも「外に出る人、前より増えたな。」と思ってたし。私は自分が妊婦なのもあってどうせ遠出できないと思っていたけども、妊娠してなかったらほかの人と同様に桜を見に行きたいと言い出してたかもしれない。一方で政府側の動きがじわじわ進んでいて、確定申告の締め切り日が3/16から4/16に延びたのもこのへんだったはず。この時点で何か一般人の動きと政府の考え方が違うことは気づいていて、長期戦になることを感じた。
母子ともに健康だけど、去年までのふわふわした感じから一気にウイルスの影響が強まって危機感が高まってきた。
続き
*1:買いだめのこと。ドイツではハムスターが口の中にいっぱい食べ物をため込むのにたとえてハムスター買いと呼ぶらしい。