本当は全然違う内容の記事をあげようと思っていたが、それが罠にはまって記事にならなかったので、 本のレビューでも書く。*1
金曜夕方くらいから体調を崩して、土曜に出かけようと思ってた用事はキャンセルした。 急に用事がキャンセルになってしまうと家で何しようかパッと浮かばなかったから、ここ最近何したっけかなーと身の回りの整理を始めた。
とりあえず頭の中がぐしゃぐしゃしてて、どんな順番で整理しようか、何は考えなくていいことかを考えないといけないなーと思ってたら、 Gunosyでちょうどキャッチーな名前の本がサジェストされたので乗っかったった。せっかくiPad買ってKindleも入れたったのに、『入門Chef Solo - Infrastructure as Code』以外入ってないとかしょぼすぎるな、と思ってたところだったし。
で、読んだのは以下↓
よいところ
よくあるライフハック系ビジネス本なので、買ったその日のうちに読める。私は読むの遅いから2時間か3時間か…計ってないからわからんけどそんくらいで、適度に読み飛ばしていけば1時間もあれば楽に読めると思う。
私がこの本を読み始めた目的はただ一つで「何を基準に考えることをやめるか」で、その点に関しては結構いろいろ書いてあったし満足だった。amazonのレビューとか見ると「こんなの当たり前でしょ」みたいなことが書かれてたりするけど、その当たり前のことをどのくらい普段から出来てるのか、ていうかそれが出来てる自信があるならそもそもこの本に手を出さないだろうが、と思いながら読めばいいと思う(レビューを)。
何かスケジュールを立てる、目標をたてる、仕事をする、というとき、誰だってうまくやりたいと思って取り組む。けど、なかなか思うようには進められなくて悩むとき、端的に言って「煮詰まった状態」だと思う。別に考えていない訳ではなくて、考えすぎている状態。
考えが足りなくて失敗するときは足りてないものを足せばよくて、水が少ししか入ってないコップに水を足すようなものだから、私の中では割と単純(簡単かどうかは別。状況による)。でもあふれた水をふいて、あふれないようにしたいけど水を入れることをやめられない状態のときには、「入れる水の流量調節」と「今コップに入ってる水の量」の把握が必要で、これは結構難しいと思う。そもそもあふれているなら水を入れちゃいけない。いったん止めて、量減らして、それから入れる流量を考えないといけない。
この本で触れられているのは「入れる水の流量調節」の話で、割と平易な言葉で説明してくれている。「考えちゃダメなんじゃなくて、いったん考えをおきましょう。そのポイントはこんな感じですよ」という本。
確かに言われなくても分かってますよ、そんなことってことが書かれてる。とはいえ、考えることをやめられなかったね、と思うところはあって、そういう言葉には結構注目した。特に「一度決定したことについて他人から意見されると、グラッと意思が揺らいでしまう」、「『本当に大丈夫か?』と思っても、しかるべきプロセスを踏んで意思決定したことであれば、大きな環境変化がないかぎり、その意思決定は実行に移すべき」、「『リスクを考えすぎる』こと自体が、リスクとなる」とかは結構心にクるものがあった。慎重という言葉は聞こえはいいが、要するに優柔不断だ。
服とか選ぶとき、ほとんど迷わないんだけどなw 仕事のときとは頭の使い方がきっと違うからだろう。
わるいところ
失敗例として黄金崎くんというキャラクターが出てきて、それの解決策みたいな感じで「○○が大切ですよ」みたいな書き方になってるけど、そこは回りくどい構成だと思うところで、黄金崎くんの話はただただイラつくのと、考え過ぎるのはやめましょうの例というよりは単なる勘違い君の話なので読まなくていいと思う。黄金崎くんとか出さずに普通に書けなかったのかなぁと思った。まぁでも「こういう人っているよね(苦笑)」っていう気持ちにはさせられる。
あとインバスケットという能力開発ツールの名前がしょっちゅう出てくる割にはインバスケットをどう利用するのか、どうやったら利用できるのかとか全然出てこなくて、インバスケットという言葉自体が本文の構成上邪魔になってたのが残念だった。宣伝目的でしかなくね?と感じる始末。
まとめ
たまには本を読んでみるのもいいな。ここ最近読んでなかったし。
ただこの本を読んだからって迷いがなくなることはないだろうなw それは間違いない。
まぁのんびりやろうと思う。
以下、自分が本に線を引いた箇所の箇条書き。
- 期待値を超えたいのであれば、まず「普通に成果を出せること」を目指すのが大切です。
- 多くの人が、自分が抱えている仕事は「やらなければならない」と考えています。
- 能力は、コントロールできて初めて「使える能力」となるのです。
- 「○○でなければならない」という強迫観念にとらわれていないか、自分でチェックしてみましょう。
- 時間が限られている中では、「確実に環境を把握する」という考えは思考のムダになります。
- 体裁にこだわったばかりに、本来の目的が達成できなかったら意味がないのです。
- 時間とパワーには、限りがあります。どこにその時間とパワーをかけるかで成果は変わります。
- リスクを課題にとらえすぎることも、別のリスクを生み出します。
- 一度決定したことについて他人から意見されると、グラッと意思が揺らいでしまうのです。
- 「本当に大丈夫か?」と思っても、しかるべきプロセスを踏んで意思決定したことであれば、大きな環境変化がないかぎり、その意思決定は実行に移すべきです。
- 「ありがとう、参考にします」
- 知っている人の「数」に価値はありません。価値があるのは、お互いにつながって反応し合う人脈だけです。
- 「自分が疲れることはコスト」と考えることは思考のムダであり、本来は「パワーをどこに配分するか」を考えることが必要だったのです。
- 「頼り切る」と「なんでも自分でする」、この均衡をうまく保つことが大切です。
- 仕事の計画を立てる際は、1ヶ月単位など中長期の目標設定も必要ですが、作業ごとに細かく期限を区切って進めると、進捗管理もしやすいですし、モチベーションの維持にもつながります。
- 毎日の「目標」を達成することも大事ですが、最終的な「目的」を達成しなければ意味がないのです。
- ファックスを流すという仕事を頼まれたなら、ファックスを送信するだけでなく、「きちんと相手に届いているか確認するまでが求められている仕事だ」と察知することが必要です。
- 「売って損した」という考え方は、「相手が儲かったから、自分が儲からなかった」、つまり、「相手の利益は自分の損」という非論理的な考え方なのです。
- 配慮にも優先順位があるのです。
- キーパーソンを認識すること。
- 行動の最終的な目標を認識すること
- 気を使ってくれたことはうれしいのですが、確実かつ迅速に伝言を報告してくれた方が私は何倍も助かったのです。
- 「そんなにたいしたことではないと思った」というセリフを、過去に部下から何度か聞いた覚えがありますが、「大したことかどうか」は、基本的に上司が判断します。
- 「相手に気を使いすぎてしまう」という思考のムダは、緊急度の考え方を変えることで改善できます。緊急度は、「今行動した方がよいのか」、それとも「あとで行動しても結果は変わらないのか」という時間軸で考えます。
- 私たちは、「商品の価値は商品そのものにある」と思いがちですが、それに付随する時間も大きな価値です。
- 先延ばしすることであなたの仕事の価値は下がっているので、その価値を超えるものを生み出さなければ、当然、あなたの評価は下がってしまいます。
- 発生したトラブルをうまく処理する問題解決ではなく、起きたトラブルが二度と起きないような問題解決を目指していきます。
- まずは被害の拡大を止めた上で、予防策を考える。つまり、短期的な対策と長期的な対策の二本立てが必要なのです。
- 本質を追究するのは大事ですが、今の"出血"を止めることも大事なのです。
- 間違った効率化とは、自分だけが得をする効率化です。自分が得をして、相手が損失を被るのは、短期的に利益を捻出するだけで、長期的には利益は減っていきます。
- 「効率的」は、どちらかというと限られた資源で、どれだけ成果を維持するかという考え方です。一方、「効果的」は最大の成果を得るために、どれだけの資源が必要かという考え方です。
- 実際に成果を出すのは、失敗をしない部下ではなく、失敗をしたあとにはい上がってくる部下です。
- 「多くのことを伝えれば伝えるほど相手は理解・納得してくれる」という思考のムダが引き起こしたトラブルといえるでしょう。
- 自分の送信メールを確認するのです。
- 報告するときには、「何を報告するのか」を頭の中で1行程度に整理してから行うとよいでしょう。
- 最初は「30%くらいしかわからないかな?」という程度の情報量にとどめて伝えましょう。「わからないところは、相手が質問してくるだろう」というくらいの気持ちで伝えると、シンプルでわかりやすくなります。
- 新しい試みをしようと提案したときに、チームメンバーが顔を見合わせて一斉に拒否反応を示す……。メンバーは、目標に近づくことよりも、今のチームの和を保つことを最優先するのです。
- この集団は仲良し集団であり、戦うための集団ではない
- 新しい試みをしようとすると、あちこちから異論や抵抗が出てくるとのこと。組織ではよくあることです。
- 相手に感情移入してがんじがらめになったり、複雑に考えすぎたりする人は、この能力が飛び抜けて高いことが多いのです。
- 私が小売業のスーパーで働いていたとき、上司から「商品を売りたいなら、その商品ではなく、シーンを売れ」とよく言われました。
- 「思考の止めどころ」が必要なのです。
- 妄想が広がって、別の世界が見えたときは、そのアイデアやイメージをメモなどに記録します。そして、いったん思考をやめて、別の時間にあらためて発想を広げるのです。
- 成果を生み出す人は、「勝つための戦略」を考えることに注力します。
- 自分が「本来の目的に向かって仕事をしているのか」、それとも「ルールや上司のほうを向いて仕事をしているのか」を定期的にチェックしましょう。
- しかし、今の時点では事故は起きていないから「問題ない」ととらえているのかもしれません。これは、リスク管理が十分にできていない悪い例です。
- ただし、「すべてをリスク」ととらえると、思考のムダになってしまうことがあります。「リスクを考えすぎる」こと自体が、リスクとなるのです。
- 組織に属していると、自分を分析する機会はあまりありません。特に、自分の身を守るために「脅威」について考えることはありますが、「自分の強みは何か」を考える機会はありません。
- セールスの極意は、「商品を売り込むことではなく、自分を売り込むこと」だといわれます。
- 自分をアピールするのが目的になっている場合は、思考のムダが働いています。
- 本当のブランドを築ける人は、「自分をブランドである」と自ら言わないのです。
- 評価されやすい行動は、相手の抱えている問題を解決することです。
- ただし、「相手が怒っている」という表面的な問題点に焦点を当てすぎず、怒っている原因に目を向けないといけません。
- 当時の自分の負けパターンを分析すると、「何が何でも勝つ」と考えていたときに負けが大きくなることがわかりました。
- 不思議なことに「今日は負けてもいいや」と気楽な気持ちでやっているときほど、うまくいって損を取り戻すことができました。
- 「今までの失敗は、そもそも自分の何が原因なのか?」を考えることで、初めて物事の本質に気がつきます。
- そのときは、「自分は問題を発見しすぎる傾向がある」と我に返って、気づいた問題のうち重要ではないものは手をつけないようにしています。